社員がゆくロボカップ2017に行って来ました!

ロボカップ2017に行って来ました!

金城ふ頭のポートメッセなごやにてロボカップ2017が、7月27日~7月30日の4日間開催されました!

最近テレビなどでも話題になっておりましたが、皆さんは足を運ばれたでしょうか?

ロボカップ開催の最終目標は、「2050年、人型ロボットでワールドカップチャンピオンに勝つ」。その夢に向かって、人工知能やロボット工学などの研究を推進し、経過を発表する場として1997年に、まさに名古屋ではじまりました。
今年はちょうど20年目という節目に、当初よりさらに大きな大会となって名古屋に戻ってきたということで、開催前からとても盛り上がっていました。

競技は、メインのサッカーだけでなく、キッチンなど家の中での活用を想定した「ロボカップ@ホーム」、災害救助に利用するために始まった「ロボカップレスキュー」、工場でのオートメーション化の技術を競う「ロボカップ@インダストリアル」、次世代のロボカップの担い手を育てるために始まった「ロボカップジュニア」などバラエティに富んでいます。
更に今回は、併催事業で「アマゾン・ロボティクス・チャレンジ」や世界青少年発明工夫展、ロボットのルーツとして「からくり人形」の実演など様々なイベントもあり、見どころたっぷりの大会となりました!

その中の何点かを紹介させていただきます!

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まずはメインの、サッカー競技。最終日だったこともありますが、朝からかなりの賑わいとなりました。
開場前からこの行列です。写真ですとわかりづらいですが、奥までずらっと並んでいます。

世界約40カ国から3千人以上の学生や研究者が集まっていた今大会。しかし言葉の壁なんて感じさせない、"ロボット"で繋がっている雰囲気を強く感じました。

特に終盤の決勝試合の時は、かなりの盛り上がりで、観客がひしめき合ってロボットたちの一進一退に一喜一憂していました。
私もロボットは好きですが、ロボット大会を観戦したのは初めてでしたので、最初は戸惑うところもありましたが、見れば見るほど気持ちが入り最後には周りの方と一緒に拍手をしながら応援をしていました。

サッカー大会

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サッカー競技の中でも、大きく分けて6つに分かれています。

まずはシミュレーションリーグ。コンピューター上の仮想フィールドで人工知能を用いた試合です。仮想ということで、ロボットではまだ見れない、個人技や洗練されたプレーを見ることができます。

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次に、小型ロボットリーグです。直径18センチ高さ15センチの5代のロボットが1チームになり試合を行います。想像以上に機敏な動きでコート上を動き周り、とっさの判断力も素晴らしいです。

中型ロボットリーグは、少し大きめの縦横50センチ未満の6台による試合です。大きさが大きいことで、速さはもちろん、ボールの蹴った時のスピードがものすごく早いです!
とても迫力があり、見ごたえ十分です。

人型の試合が見れるのは、まずヒューマノイドリーグです。大きさによりさらにリーグが分かれます。2002年からの競技ですが、だいぶ安定した動きでボールを蹴ったり追いかけたりできます。

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私が個人的にハマったのは、スタンダードプラットフォームリーグです!ソフトバンクロボティクスのコミュニケーションロボット「NAO」だけを使用するなど、他のリーグと比べ制限の多い試合ではありますが、動きがかなり可愛いです!
各ロボットでコミュニケーションをとりながらゆっくりとした動きで、試合が進みます。速さなどの迫力はありませんが、見ていて癒されます。試合中何度も転ぶのですが、その起き上がり方が、勢いをつけてごろっと立つのが赤ちゃんを見ているようでなんとも言えません!! また、彼らの充電、設定中の姿がまた可愛いのです!

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それぞれの試合で、動きの特徴やできることは異なりますが、「ワールドカップチャンピオンに勝つ」というロボカップの最終目標に少しずつ近づいてきているのを感じました。
人間のようなスピードや唐突な動きが再現できるようになるのが楽しみですね!

ロボカップジュニア

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サッカー以外の競技も、かなり熱気に包まれていました!

ロボカップジュニアでは、各国の11歳から19歳の子供たちが、サッカー・レスキュー・オンステージの3種目で競いました。
サッカー、レスキューももちろんですが、オンステージでの大人顔負けのプレゼンには驚きました。オンステージはジュニアのみの競技となっており、発想力や芸術性が問われます。どのチームも、それぞれ全く異なった観点での発表をしており、プレゼンの話し方もチームの団結力も素晴らしいものでした。

私は4チームの発表を見ましたが、どれも本当に個性的で、彼らの頭の中はどうなっているのか覗いてみたいぐらいです。こんな子供たちが世界中にたくさんいるのかと思うと、ちょっと怖く感じますが、これからが楽しみですね!

アマゾン・ロボティクス・チャレンジ

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特に最後まで賑わいを見せたイベントの1つに、「アマゾン・ロボティクス・チャレンジ」があります。

こちらは、Amazon Robotics LLCが主催のコンテストです。日本では初開催となるこのコンンテストには、世界16カ国のチームが参加したようです。
商品を認識、選別、収納とアマゾンの商品梱包の最新ロボットの技能を発表するもののようです。観客はひたすら、ロボットたちがどれだけ正確に時間内に収納できるのかを見ているのですが、かなりマニアックなコンテストですよね。
常に人が溢れており歓声もサッカー競技と同じくらいの盛り上がりでした。最初は何を見ればいいのかわかりませでしたが...しばらく観戦していると1チーム30分ほどの持ち時間の中で、ロボットが止まってしまったりなどそれぞれ様々なハプニングが起こりました。時間内にどう解決し続行していくのか、その過程がスリリングなドラマを見てい感じで、思わず拳を握りしめたり拍手をしていたりと見入ってしまいました。

ロボットの源流『からくり人形』

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また私がかなり楽しみにしていたイベントがこちら。なんと、代々名古屋でからくり人形制作を受け継いがれている、人形師の9代玉屋庄兵衛氏がいらっしゃって、実演をしていただけたのです!

この方は最近、あるテレビ番組にも出演されていたので、ご存知の方もいるのではないでしょうか?今回は、「茶運び人形」「弓曳き童子」「文字書き人形」の三体を実演していただきました。なんとも豪華ですね...!!

からくり人形は、江戸時代以来続く日本のロボットの源流です。この「木製ロボット」は、機械技術が盛んであった西欧にも存在していなかったそうです。日本人は手先の器用だとよく言われますが、このようなところから出てきたのかもしれませんね。
また、西欧のロボットにはあまり見られない点として、観客を楽しませることを第一としているというのがあるそうです。今回実演していただいた3点も、観客の意識に問いかけてどのように楽しませるかということが考え尽くされて制作されているそうです。

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1つの面から、下から見ると笑って見えたり、正面から見るとキリッとした顔だったりと...1つの木から掘られた顔からいくつもの表情が見えて本当にいくら見ていても飽きませんね!
まずは、「茶運び人形」です。なんとこの一体の人形を作るのに、7種類もの木材が使われているそうです!歯車や顔などそれぞれの用途に分けて、最適な硬さや柔軟性を持つ柘植、黒檀、竹などを使用されています。

しかも、 服の下にあるダイヤルを操作して、主人からお客様までの距離を調整できるそうです!ちゃんとお茶を手前でお茶を渡し主人のところまでUターンしてくるなんて、そしてその動きを歯車だけで動かしているなんて本当にすごいですよね!!

ものは100年経つと付喪神になって動き始めるといいますが、本当に生きていてもおかしくないと思います!

こちらの人形は、5発続けて弓を曳く「弓曳き童子」と言います。ちゃんと的に矢を当てるのですが、一本だけ外してしまいます。たまたま?ではありません!
全て当たっては盛り上がらないということで、わざと仕掛けで一本だけ外れるようになっているそうです。
特にこの人形の見所は、動きによって表情が変わって見えるところです。曳くときのキリッとした顔から、的に当たったときの満足そうな顔。さらに外してしまったときの悔しそうで次に気合を入れているように見える表情など...
これが、先ほどあげた能面の技術であり、観客の心に訴えかけて表情が変化しているように意識させている効果なのです!

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最後に「文字書き人形」です。「文字書き人形」は、数種類の人形がおりますが、今回実演していただいたのは口と手でふた文字書く人形です。
かなり達筆で、わかりにくいですが、口で「竹」、手で「松」を書いています。そし半紙を載せる台には「梅」の紋様が...何かわかりますか?そう!「松竹梅」です!
遊び心満載で、1日中見ていても飽きませんね!

代々の玉屋庄兵衛氏は、名古屋・半田等各地の祭りで使用される山車のからくり人形を、作製修復をされてきました。名古屋の方なら、一度は見たことがあるのではないでしょうか?

今回お話を伺った、9代玉屋庄兵衛氏も半田山車まつりの乙川などを製作されています!
山車といえば、当社も「名古屋文化財ナビ」で3D山車が見ることができます。もしご興味のあるかたは、ぜひ!

スケルトニクス

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さらに今回の人気コーナーといえば!

スケルトニクスでしょうか。
この形状も乗れるというところも、子供心揺さぶられますね!! 絶対乗りたい!と思っていたのですが、なんとも残念なことに整理券を確保することができず、乗れませんでした...
しかし近い未来にアニメや映画の世界だった、モビルスーツが本当にできるのかと思うと心躍ります!!

また上の写真は、「KABUTOM RX-03」。巨大カブトムシ型の操縦できるロボットです。
常に子供の列が絶えない様子でした。こちらも私は乗ることができませんでしたが、目が光ったり煙を吐いたりと見ているだけでもかなりの迫力がありました。

企業展示ブース

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最後に、大会にて併設されていたスポンサー企業によるブースの紹介をさせていただきます。

今回当社も名古屋開催ということで、ブロンズスポンサーとして出展いたしました。

内容としては、PC作業の自動化を進める「WinActor」、旅行のナビゲーションを行う「ジオアルファ」、映像を活用して安全・安心を促す「360VR」。以上の3点について展示いたしました。

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展示体験として、360VR、スマホARの実演を行いましたが、想像以上のお客様にいらしていただけました!
常に人の列が絶えない様子で驚きです! ARの実演では、実際にスマホをかざし画像が立体的に浮かび上がると、声をあげて驚いて頂けました。360VRでは、HMDを装着することで見える景色が全く変わることに驚かれ、周りを見渡されている方が多く見受けられました。 ご家族でいらしている方もお子様と一緒に楽しんでいただけたようです!

出展責任者の方に後日聞いたところによると、4日間で1600名(!)もの方が360VRを体験したそうです。 「あ!VRだ」など走って列に並んだり、4-5回も体験した子供達がいたり、360VRの認知度が高まっているようだと担当者は喜んでいました。

その他の企業ブースも、それぞれの最新技術について展示体験をしており、今後にさらなる期待!
すでに実用段階に入っているものもたくさんあり、買ってしまおうかとなんども考えてしまいました。

ロボカップ2017閉幕

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様々な最先端のロボット・機械工学に触れ、夢広がる1日でした!
4日間朝から準備し全力を注がれた出場者、出展者の皆さま、お疲れ様でした!

次回のロボカップ2018は、カナダのモントリオール開催だそうです。またいきたいと思いますが、国外になってしまうと難しいですね...

ロボカップではありませんが、 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)と経済産業省(経産省)は2016年12月2日、2020年に開催するロボットの国際大会「World Robot Summit」の開催形式と競技種目を決定した。 というニュースもありました。
ここ愛知("愛知県空港島大規模展示場"で本大会(2020年10月上旬の1週間程度))と福島で開催されるようです。
そんなに遠くない将来、今よりもっとロボットや人工知能が身近にいるかもしれませんね!

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