Theプロフェッショナル「この先」に挑む! R&DセンターのIT女子

R&Dセンター 野原主任
R&Dセンター
野原主任

ご存知の方は少ないと思いますが、当社には「R&Dセンター」という「製品・技術・サービスの企画開発」を行っている部署があります。

その中では、一体どんな研究・開発がされているのでしょうか?
中の社員はどんな人なのでしょうか?

R&Dセンターの知られざる毎日を披露するため、今回取材したのは、R&Dセンターの野原さんです。
一期生とも言える野原さんが、μファイルや360°パノラマの開発事例を交えながら、新設部署への配属から主任になった現在までの自身の体験を元に、ビジョンを語ります。

【Theプロフェッショナル】「この先」に挑む!

R&Dセンターの仕事

Q:R&Dセンターとは?

R&Dセンターは、当社の商談において、競合他社との優位を生み出す付加価値や、絶対的な顧客便益を保証する研究開発機関として、2011年9月から、役員会直轄部門として発足した部門です。私は、2011年4月入社の5年生ですが、R&Dセンターに初めて新入社員として配属された一期生です。R&Dセンターには、Research(調査・研究)とDevelopment(企画・開発)、その先の事業化と、その過程で必要となる広報の役割があります。その中で私は、主にDevelopment(企画・開発)と事業化を担当しています。

Q:野原さんは、学生時代何をしていましたか?

岐阜大学工学部の出身で、学部ではプログラミングや情報工学の基礎を学び、研究室の3年間は「コンピュータに目を取り付ける」を目的としてコンピュータビジョン、画像処理を勉強しました。研究テーマは、『お弁当の見た目と購買動機の関係について』です。 入社前は、研究室で学んだ画像処理や三次元計測等の知識を生かしたいと考えていました。

Q:新設部署への配属ということで、どのような不安や思いがありましたか?

正直、不安以前に「わからない」しかありませんでした。部署として何をしていくのかも、自分に何ができるのかも中々イメージできませんでした。ただ、具体的な部署の活動方法等をこれから課員全員で少しずつ決めていく、と聞いたときには、課員全員が同じスタートラインに立っているようで少し安心しました。また、「R&Dセンター」になる前の「技術部R&D課」の時点で、50周年の内覧会用に作成された展示パネルがあり、そこにはセンターとしての将来像や「クラウド」、「AR」などのキーワードがちりばめられていたのですが、そこから部署としてのあり方を少しだけイメージすることができました。

Q:R&Dセンターにおける野原さんの役割は?

当初は、Development(企画・開発)の中でも開発を中心に担当していました。主に、営業支援としてデモの作成であったり、新しい製品の技術検証・調査、それに伴うプロトタイプ開発などを行っていました。営業の方から「こんなのが(提案用に)動くものとして欲しいんだけど・・・」といったことを聞いて、それを形にする、といったことです。この時点では、営業同行はあっても直接私がお客様にデモをしたりヒアリングをしたり、ということはほとんどしていませんでした。

今現在、Development中心であることに変わりはありませんが、現状はものづくり(開発)半分、提案活動半分といった割合で担当しています。 言われたとおりにものをつくるのではなく、自分がお客様の担当として、提案書を作成したり、ニーズヒアリングをしたり、お客様のご要望を解決するために技術開発をしたり。お客様に満足していただくために何をご提供できるのかを考えて、それを実現させるために活動しています。

R&DセンターのIT女子

Q:R&Dセンターにはどのような人が合っていると思いますか?

新しいもの・ことに興味があって、それと既存の業務やお客様のご要望を結び付けられる人。 社内だけでなく外にも目を向けていて、世の中の動向や新しい情報に常にアンテナを張っている人。しかし、新しいもの・ことというだけでは駄目で、当社が持っている元々の技術やノウハウを生かせる分野で、それらと組み合わせたり、個々のものをつないで、新しい技術や強みとして発想できる人。

Q:ご自分で常に意識していることなどありましたら教えてください。

世の中に出てきた新しい技術や情報について、情報発信サイトにできるだけ目を通すようにしています。 あとは、いつどんなときにそれらの情報とお客様の要望が結びつくかわからないので、過去の案件や相談に関係する情報にもアンテナを張るように意識しています。「そういえばあの時こんなこと言っていたな」とふいにつながることがあるので。

ナカシャクリエイテブの製品・技術・サービス・企画・開発

Q:野原さんが手がけた製品・技術・サービスにはどのようなものがありますか?

入社して3年ほどは「μファイル」という製品の企画・開発に携わりました。 「μファイル」は、プログラム本体はHMTL5とJavaScript、データベースはCSVだけで作られた、Webの検索アプリです。プロトタイプ製作のほか、お客様が点検時に図面や帳票を検索するツール、自治体の施設で資料を探す検索ツール、などを製作しました。現在は、当社のファイリング・電子化サービスで無償添付されるサービス品として、毎年、どこかで新しく使われています。 ここ2年ほどは、360°パノラマ技術を習得して、お客様の業務効率化や安全確保などのメリットのために活用する方法を提案しています。

Q:最初に開発したμファイルについて教えてください。

最初はお客様に「使えそうな気はする」とは言われながらも、実際に導入となると受け入れてもらえなかったことが多くて、苦い思いをしました。他社製品との差別化など、ビジネスモデルの構築についてまだ不慣れで、提案活動における課題が多々あった時期でした。しかし、このときの経験が、今の事業化への活動に生かされていると思っています。

Q:今、取り組まれている360°パノラマについて教えてください。

一般的なカメラだと、向いている方向の一角しか撮影できないのですが、360°パノラマは全方位が写ります。何枚も現地の写真を撮らないといけないとか、せっかく行ったのに撮り忘れがあってまた現地に行かないといけない、といった状況で活用すると、作業の効率化に有効です。

Q:360°パノラマに取り組んでいる、面白い事例がありましたか?

高架橋とその周辺状況を数十キロにわたって、360°パノラマを撮影した事例があります。当初は現地調査と併せて歩行撮影をする予定だったのですが、コストと工程の面から、撮影日数を半分に削らなければいけないために、車載でパノラマ動画を撮影し、フレームごとに静止画として切り出すという手法をとりました。厳しい条件でしたが、お客様に最高の顧客便益を提供するため、 「もうこの方法以外にない!」と一生懸命に知恵を絞りました。 結果的には、品質を最高度に維持しながら、 撮影工数を1/4、コストを1/3にできました。

Q:360°パノラマの失敗、苦労話、うれしかったことなどがありましたか?

一番大変だったのは、技術開発の部分だと思います。展示会出展後、様々なお客様とサンプル撮影を行いましたが、作業工数の短縮、撮影方法の効率化など、特にコスト面での課題が次々に見つかりました。これをなんとか解決しようと、一括処理を可能とするため技術ドキュメントをひたすら解読したり、手作りで撮影機材を作ってみたり、あれやこれやと手を尽くして4~5ヶ月ほど技術開発に費やしました。当初は品質面とお客様ニーズの確認を主な課題としていましたが、具体的な案件となると、必ずコストと納期の課題にぶつかります。今振り返ってみると、ここで努力した結果が、今、いくつかの業務獲得に結びついていると思います。

Q:今後は、360°パノラマ技術をどのようにしていきたいですか?

現状はまだ個別の案件を受けている状態なので、最終的には、これを継続的に受注し、事業化を達成するために、提案活動を続けます。もちろん、案件を獲得するだけでなく、技術部署への技術移管や、体制の確立など、やることは多々あります。

Q:最初に「顧客便益」という聞きなれない言葉がありましたが、これは何ですか?

お客様の業務中のニーズが当社の技術やサービスで満たされた結果、お客様が当社に感じるメリットのことです。 顧客便益には、

  • 効率化・コストダウン
  • 安全・安心の確保
  • イメージアップ、付加価値

の3つがあります。 当社が、お客様に製品やサービスを提供する際には、必ず、これらのメリットをお客様に保証する必要があります。

Q:それはとても難しいことではないですか?

難しいと感じています。特に、お客様が本当に何を求めているかを知ること、当社に何ができるのかを考え、目標コストに抑えること、必要とされる技術が無いとき、やってみたけど効果が確証できないとき、外部に強力な競合があるときなど、困難だらけです。しかし困難だからこそ、挑戦する価値があります。

野原さんの体験談

Q:野原さんが体験した業務で、差し支えない範囲で、具体的なエピソードを聞いていきたいと思います。

一番印象に残っているのは、2年前から出展するようになった「メッセナゴヤ」という展示会です。新しい商材・サービスを最初にお客様に提示する場所として活用しています。コンセプト作りから当日の説明員までR&Dセンターが中心となって動いています。既存のお客様だけでなく、今まであまり関わったことがない分野のお客様も来場されるので、準備はとても大変ですが、新しい発見や発想につながるよい機会でもあります。

また、感銘を受けた技術もあります。360°パノラマについて、NTT西日本様の展示会に出展させて頂いたことがあります。そのときに、別のブースで、360°パノラマ動画配信が出展されていました。その当時はまだ360動画を配信する公式の場所もなく、まだまだ認知されていない、先進的な技術分野であったと思います。それが、すでにその技術が確立されていて、しかもHMDと組み合わせたうえでデータ送信の重さ・速度まで考えられている状態だったので、まさに未来の技術の先端を研究されている機関だな、と感じました。

Q:今、現在注目している技術や分野などがあったら教えてください。

個人的には画像処理・画像認識、AI(人工知能)とか、元々大学で研究していた分野が中心です。 現在当社で開発しているAR観光ナビゲーションでは、画像認識機能ができて、ARマーカーを使わなくてもコンテンツを呼びだすことが可能になりました。このように、画像処理・画像認識の機能が数年前と比べてかなり手軽に、そして身近になってきています。 こういった技術を、今は人がやっている単純な確認作業などに活用することによって、 「人がやらざるを得ない」ではなくて、「人にしかできない」創造的な仕事をしていくための手助けができないか、ということを考えています。

お客様、当社の社員も含めて、みんなの助けになる製品・技術・サービスの企画開発をしていきたいと思っています。これからもR&Dセンターの全員で一丸となってまい進していきます。

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