減災GISデータパッケージ(社会インフラ事業者向け):ダウンロードページ

GISデータパッケージ(社会インフラ事業者向け):ダウンロードページ

データパッケージとは...
GISを使って、自社の施設周辺の災害リスクを把握したい! でも、オープンデータは何をどう組み合わせて使えばいいの? そんなご要望に合わせ、公的機関が公開しているデータを当社で加工し、 フリーソフトのGISで簡単に見られるデータをご用意しました。 (※愛知県分のサンプルデータです。)

社会インフラ事業者向けパックを使ってみよう!

【前準備】
  • このサイトで紹介しているデータコンテンツは、フリー(オープンソース)のGISソフト「QGIS」で使用します。インストールがお済みでない方は、下記のサイトより「QGIS」をダウンロードし、インストールをお願いします。  
    「QGISダウンロードサイト」 https://www.qgis.org/ja/site/
  • 背景地図には国土地理院が提供する「地理院タイル」(標準地図、都市圏活断層図)を使用しています。地理院タイルの使用方法については、下記のサイトをご参照ください。  
    「国土地理院 地理院タイルのご利用について」 https://maps.gsi.go.jp/help/use.html
  • QGISの使用法や「地理院タイル」(地理院地図)の表示方法については、国土交通省国土政策局提供の下記のマニュアルがわかりやすいです。  
    国土交通省国土政策局「QGIS操作マニュアル」 http://nlftp.mlit.go.jp/ksj/other/manual.pdf



活用レシピの紹介

1. 鉄道路線の地震リスクを把握する

①QGISを起動します。

②プロジェクトファイル「レシピ_インフラ1_路線震度.qgs」を開きます。 すると、愛知県全域の地図が表示されます。

③【前準備】で用意した「地理院タイル」(標準地図)を重ねます。

recipe_3_1_1.jpg


④愛知県内の鉄道と駅に関するデータを重ね合わせます。

recipe_3_1_3


⑤さらに南海トラフ地震の想定震度分布のレイヤを重ねます。

recipe_3_1_4


⑥鉄道路線のデータを、250mメッシュ単位で細かく分割します。

recipe_3_1_5


⑦分割した鉄道路線データに対し、その場所での想定震度の情報を与え、震度別に色分け表示します。

⑧また、後の集計用に路線延長も属性情報として与えておきます。

recipe_3_1_6


⑨想定震度の情報が付与された鉄道路線データについて、属性情報をCSVで出力します。


(※ここから先はExcelを使っての作業です。)

⑩出力された属性情報は、下表のように、分割された路線の一つ一つに震度階級と路線延長の値が与えられていることがわかります。

recipe_3_1_7


⑪各震度階級に何キロの路線延長があるか、鉄道路線ごとに表にまとめます。

recipe_3_1_8


⑫最後に、鉄道事業者ごとに集計し、結果をグラフ表示して見える化します。

recipe_3_1_9

【マップから考えること】
GISを使うと、このように簡単にインフラ設備のデータに、災害リスクのデータを関連付けることができます。
震度などの数値の単純なリンク付けだけではなく、それを集計することで様々な傾向がわかり、対策をより具体化することに役立ちます。

使用データ

  • 南海トラフ地震 強震断層モデル(1)データセットA(基本ケース)《原典提供者:内閣府 南海トラフの巨大地震モデル検討会》
  • 国土数値情報 標高・傾斜度5次メッシュ(平成23年度)《原典提供者:国土交通省国土政策局》
  • 国土数値情報 行政区域(平成29年)《原典提供者:国土交通省国土政策局》
  • 国土数値情報 鉄道(平成28年度)《原典提供者:国土交通省国土政策局》
  • 地理院タイル 標準地図(背景地図)《原典提供者:国土地理院》


2.高速道路周辺の災害リスクや要因を可視化する

①QGISを起動します。

②プロジェクトファイル「レシピ_インフラ2_高速道路周辺の災害リスク.qgs」を開きます。 すると、愛知県全域の地図が表示されます。

③【前準備】で用意した「地理院タイル」(標準地図)を重ねます。

recipe_3_2_1.jpg


④県内の高速道路の路線、インターチェンジ、ジャンクションのデータを重ねます。

recipe_3_2_2.jpg


⑤高速道路の路線から、左右両側に250mの間隔を持ったバッファを描きます。

recipe_3_2_3.jpg


⑥そこに表層地質図を重ね、先ほど描いたバッファで高速道路沿線のみを切り取ります。

recipe_3_2_4.jpg

recipe_3_2_5.jpg

ここでは、砂を主とする地質の地域と、花崗岩質を主とする地域に注目します。


⑦まず、砂を主とする地質の地域です。

recipe_3_2_6.jpg

⑧過去にも周辺で多く地盤沈下が発生し、明治時代には湿地であった場所がかなり広く分布しています。

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⑨巨大地震が発生した際には、過去の地形に重なるように、液状化の危険性があることがわかります。

recipe_3_2_82.jpg

このような軟弱地盤のエリアは、液状化への対策がなされていることが必要です。


⑩次に、花崗岩質のエリアに注目します(赤丸で囲った周辺)。

recipe_3_2_9.jpg


⑪砂が主体の地盤とは異なり、表層崩壊による土砂災害のリスクが考えられます。

recipe_3_2_10.jpg


⑫やはり周辺で、過去に斜面崩壊などが発生しています。

recipe_3_2_11.jpg


⑬【前準備】で用意した「地理院タイル」(都市圏活断層図)を重ねます。

⑭この周辺には、活断層(猿投高浜断層帯)も走っていることがわかります。大雨だけでなく、活断層型地震による土砂災害の発生も考えられます。

recipe_3_2_12.jpg

【マップから考えること】
災害リスクのデータと地形や地質に関するデータを重ね合わせると、なぜそのような災害が起き得るかという要因を探ることができます。また、異なる種類の災害リスクを同一平面上で表現できるのがGISの長所です。
現在では、このような作業がオープンデータを使用して手軽にできるようになってきています。

使用データ

  • 南海トラフ地震 強震断層モデル(1)データセットA(基本ケース)《原典提供者:内閣府 南海トラフの巨大地震モデル検討会》
  • 国土数値情報 標高・傾斜度5次メッシュ(平成23年度)《原典提供者:国土交通省国土政策局》
  • 国土数値情報 行政区域(平成29年)《原典提供者:国土交通省国土政策局》
  • 国土数値情報 土砂災害危険箇所(平成22年度)《原典提供者:国土交通省国土政策局》
  • 国土数値情報 土砂災害警戒区域(平成28年度)《原典提供者:国土交通省国土政策局》
  • 国土数値情報 高速道路時系列(平成28年度)《原典提供者:国土交通省国土政策局》
  • 5万分の1土地分類基本調査GISデータ(表層地質図、土壌図)《原典提供者:国土交通省国土政策局》
  • 土地履歴調査GISデータ(災害履歴図、地盤沈下観測点)《原典提供者:国土交通省国土政策局》
  • 明治期の低湿地データ【中部地区より愛知県のみ抽出】(国土地理院技術資料D1-No.748)《原典提供者:国土地理院》
  • 地理院タイル 標準地図(背景地図)《原典提供者:国土地理院》
  • 地理院タイル 都市圏活断層図《原典提供者:国土地理院》


パッケージファイルのダウンロード


データファイルをダウンロードする前に、必ず下記の許諾条件および免責事項をお読みください。

提供データの利用に関する許諾条件および免責事項

  1. ナカシャクリエイテブ株式会社(以下、当社という)が、本WEBサイトを通じて無償で提供するデータ(以下、本データという)について、次のとおり利用を許諾する条件および免責事項を定めます。

  2. 本データパッケージには、下記の国土数値情報データが含まれています。なお、原典提供者はいずれも国土交通省国土政策局です。  
    ・国土数値情報 標高・傾斜度5次メッシュ(平成23年度)  
    ・国土数値情報 行政区域(平成29年)  
    ・国土数値情報 土砂災害危険箇所(平成22年度)  
    ・国土数値情報 土砂災害警戒区域(平成28年度)
    ・国土数値情報 高速道路時系列(平成28年度)  
    ・国土数値情報 鉄道(平成28年度)

  3. 本データについて、法令、政令、その他全ての法令、条例等の法規に反する目的・手段・方法で利用することを一切禁じます。また、他人の権利を侵害する目的・手段・方法での利用、公序良俗に反する利用についても一切禁じます。

  4. 本データを利用する際は、下記のWEBサイトにある各データの原典提供者が定める利用約款・規約等を必ず確認のうえ、記載事項を遵守してください。  
    国土数値情報利用約款  
    国土情報課 成果の利用について  
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