てんかく忍者のサービスは、まずは動画を撮影するところから始まりますが、これまで撮影ツールにスマホは採用してきませんでした。
てんかく忍者の撮影は、道路や鉄道軌道上を高速移動しながら行うことが多く、スマホの標準カメラアプリで撮影すると移動速度にシャッタースピードが追いつかず、特に4K撮影時に被写体がぶれてしまうことが課題のためです。
(写真:iphone標準アプリ)
iPhone標準カメラアプリによる撮影(被写体がぶれる)
今回、スマホでシャッタースピードを指定できるカメラアプリ「FilmicPro」を検証したのでご紹介します。
アプリ名:FilmicProV7
適用:iPhone、android
「FilmicPro」の詳細ページはこちら。https://www.filmicpro.com/
「FilmicPro」は撮影に関する様々な設定項目がありますが、今回の検証で設定したメインの項目は下記となります。
「シャッタースピードとISO」の設定
被写体のぶれを抑えるのに重要な要素です。
「HDRとデータ形式」の設定
品質とファイルサイズの関連を調査しました。
てんかく忍者で採用するカメラは「3.5mmステレオミニジャックによるマイク入力」により、GNSS-BeatBoxから出力される音声信号を入力しますが、iPhone15Proの入出力端子はUSBTypeCのみです。
GNSS-BeatBoxからの音声信号を入力するのに、「USB-C3.5mmイヤホンジャック変換コネクタ」が必要となります。
(写真:USBCコネクタ)
撮影車両左側のガラスに設置しました。縦方向で撮影し、ケーブルの関係で上下逆としています。
Magsafe型充電器で、給電しながら撮影できます。
(写真:撮影風景)
撮影は、名古屋市内の高速道路(名古屋高速、伊勢湾岸自動車道)で行いました。
iPhone15Pro・・・シャッタースピードとISOを固定し、高速移動の影響なく被写体がぶれないよう撮影した
SONY FDR-AX700・・・シャッタースピードと絞りを固定し、ISOはオートとした(カメラの最適な感度で撮影)
「FilmicPro」の画質と動画サイズです。カメラアプリ標準画質(アップルスタンダード)以上で比較しました。
画質は、高い順に「Filmic Extreme > Filmic Quality > アップルスタンダード」です。
(表:vol.24_6_保存形式と動画時間.jpg)
※撮影条件(対象・明るさなど)で動画の容量は異なります。撮影可能な動画時間は目安としてください。
※どのモードでも撮影された動画はmov形式になります。
(GV-Syncではmov形式は未対応なのでmp4へのコンバートが必要です)
撮影番号ごとの画像例を提示します。
撮影番号①保存形式:Filmic Extream(DOLBY HDR)
撮影番号②保存形式:Filmic Quality(DOLBY HDR)
(写真:vol.24_8_②.jpg)
撮影番号③保存形式:アップルスタンダード(DOLBY HDR)
(写真:vol.24_9_③.jpg)
上がiPhone15Pro、下がSONY FDR-AX700です。どちらも動画から切り出した静止画となります。
撮影番号①保存形式:Filmic Extream(DOLBY HDR)
上:iPhone 下:AX700
撮影番号②保存形式:Filmic Quality(DOLBY HDR)
上:iPhone 下:AX700
撮影番号③保存形式:アップルスタンダード(DOLBY HDR)
上:iPhone 下:AX700
iPhone+FilmicProをてんかく忍者サービスと共に使う場合の留意点。
▼この記事を書いたひと
R&Dセンター 渡邉 裕樹
位置情報、GIS関連が得意です。この道20年やってます。
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