【オープンイノベーション】vol.7:Raspi4Bで動作するGPS同期撮影BOX

今回のプロジェクトで、みちびきRTK-GNSS受信機の提供と、Raspiなどのシングルボードコンピュータを使ったGPS同期撮影BOXの開発を担当していただいているのが、株式会社コア様です。コア様は、内閣府が先導する準天頂衛星みちびきの推進プロジェクトに立ち上げ当初から参画している"みちびきGNSSのプロフェッショナル"です。
電子機器の製造、各種センサーを使ったIoT開発、データセンターの保有などM2M、IoTに力を入れていて、今回の"GNSSと映像の同期を実現する"アイディアに対して、即座に参画を決めていただきました。
今回は、ビデオカメラのホットシュー(フラッシュやマイクを取り付ける金具)に搭載できるGNSS-映像同期BOXを製品化ゴールとして、まずは安価なRaspi4B(次にディープラーニングなどへの可能性を鑑み、Jetson Xavier NX、Nano)などのシングルボートコンピュータを使って、GNSSの受信信号を音声に変換してビデオカメラに出力する部分を開発しました。
紹介動画
システム構成と要件
シングルボードコンピュータ
- Raspi4B(当初ターゲット機種)
- Jetson Xavier NX、Nano(今後検証予定)
- Linux(Ubuntu 18)
- 音声出力機能を有すること(LINEOUT)
- antimicroの追加導入
- gpsd
- minimodem(Ubuntuに標準搭載済み)
- USB*3ポート以上(ゲームコントローラ、GPSロガー、USBメモリ)
- microSDスロット(USBメモリ使用時の場合は不要)
- HDMI出力(ディスプレイへの出力またはHDMIオーディオの利用時)
- ケースにメスネジ(国内産カメラのネジ穴と同型のミリネジ)

ゲームコントローラ
- Windows、XBOX360対応のゲームコントローラ
GPSデータロガー
Cohac ∞ QZNEOを推奨(動作検証機種)
USB接続可能なGPSデータロガー
※5Hz以上の測位周期に対応したものならなお良い
特徴
2周波RTKみちびき受信機"Cohac ∞ QZNEO"
単独測位、2周波RTK、ネットワークRTK(ソフトバンクichimillなど)の3モードに対応したみちびきGNSS受信機。
単独測位でサブメートル、RTK利用時でセンチメートル(24時間静止時では1.5cm精度)の位置精度。
キャリアが提供する誤差補正サービスによって、2台のQZNEOを使わずにセンチメートル級の測位が可能になります。
株式会社コア cohac∞ QZNEO→株式会社コアQZNEO
2周波RTKとは?→ソフトバンクWEBマガジンichimill

バッテリ駆動
RaspiやJetson Xavier NX、QZNEOはすべてモバイルバッテリーで駆動出来ます。
車載、列車内設置、歩行撮影など様々な撮影場面で使えます。
安価なRaspi4Bで動作
Raspi4Bとケースは市販品を2万円以内で調達可能です。
今後発売されるものについても、Ubuntuベースのシングルボードコンピュータであれば動作する可能性があります。(Raspi ZERO W?)
安価なシステム構成
Raspi4BまたはJetson Xavier NX、ゲームコントローラ、LINE→MICケーブル(3.5mmミニプラグ抵抗入りケーブル)、7インチ程度のHDMIディスプレイ、同期撮影BOX利用ライセンス。
※同期撮影BOXの利用ライセンス価格については未設定です。
独自開発機能
同期音声出力(1秒に1回)
GNSSが取得した位置情報はgpsdに入り、正確に1秒毎にminimodemによってエンコードされた同期信号を出力します。
この同期音声をビデオカメラの音声入力に入れて録画すれば、同期登録ソフトウェアによって、GPSデータロガーの情報と、映像のフレーム情報を一致させます。

GPX1.1拡張フォーマット対応GPSデータロガー
【オープンイノベーション】vol.4:拡張GPSフォーマットに対応したGPX1.1拡張フォーマットでGPSログを出力します。安価なUSBメモリ(またはmicroSDカード)にGPSログを保存します。
GPSログは安全に保存するため、逐次本体内領域にテンポラリを保存しながら、定期間隔で結合保存されていますので、万が一のトラブル時でもすべてのデータを失ってしまわないように作られています。
※ロギングの周期は、GPSの測位周期と関係なく1秒に1回です。これは音声発呼のタイミングを同様にしているためです。
ゲームパッドによるユーザ入力
点検時にA,B,X,Y,LT,LB,RT,RBなどゲームパッドのボタンに割り当てた既定文メッセージをGPSログに、時刻や位置情報と共に記録することが出来ます。
異常所見のメモや、後述の通信機能によって急なトラブル、作業ステータスの送信などにゲームパッドを利用できます。

カスタマイズ開発のご提案例
USBカメラによる位置情報付き静止画(EXIF)の保存
USB端子に接続したカメラからの映像情報を、ゲームパッドのシャッターボタンで静止画保存可能です。
静止画にはその時点のGPS情報を付与し、EXIF形式で保存することにより、点検時のメモとして活用できます(地理情報システムへの登録の簡単です)
Wi-Fiルータによるデータ送受信
ゲームパッドによる既定文入力や、静止画をリアルタイムに通信で、遠隔のサーバやクラウド、他のモバイル機器などに送信することが出来ます。
ハードウェア本体へのタッチパネルやLEDの追加
RaspiやJetsonXavierのハードウェアを工作することで、ステータスLEDやタッチパネルディスプレイなどの追加可能です。撮影対象までの距離を計測するセンサーをGPIO端子に取り付けたり、今後はミリ波レーダやLiDARなどの追加も柔軟に対応できます。
ディープラーニング物体検出カメラ
USB端子に接続したカメラからの映像情報に、ディープラーニングによる物体検出を行い、検出結果をログとして保存、または通信経由で送信する機能を追加できます。
※ディープラーニングによる物体検出には、GPUが必要となるので、Raspi4Bでは性能が不足する可能性があります。Jetson Xavier NXクラスの処理性能を推奨します。
過去の記事"【物体検出】vol.2 :YOLOv3をNVIDIA Jetson Nanoで動かす"にJetson Nanoで物体検出をした事例がありますので、ご参考下さい。
パンフレット(PDF)
製品パンフレットを制作しました。
提供方法、価格等は弊社営業担当からの別途ご案内となります。
画像をクリックするとPDF版パンフレットをダウンロード(表示)します。
特願2021-044726 記録制御装置、記録システム、及び、プログラム
▼この記事を書いたひと

R&Dセンター 松井 良行
R&Dセンター 室長。コンピュータと共に35年。そしてこれからも!

