アーカイブ資生堂のイメージアップ:レプリカから伝える「企業文化」

資生堂のイメージアップ:レプリカから伝える「企業文化」

資生堂は1872(明治5)年、福原有信により東京銀座に日本で最初の洋風調剤薬局として創業しました。その後、1897(明治30)年に化粧品事業に進出し現在も販売されているロングセラー商品「オイデルミン」を発売、1902(明治35)年には東京銀座の資生堂薬局内に「ソーダ・ファウンテン」(現在の資生堂パーラー)が開かれています。1919(大正8)年、日本に現存する画廊の中で最も歴史の古い「資生堂ギャラリー」が、資生堂化粧品部(現在のザ・ギンザビル)2階に「陳列場」としてオープンし、現在の資生堂の姿が形づくられていきます。



1992(平成4)年、静岡県掛川市に資生堂企業資料館が開館し、これまで資生堂が発売してきた数多くの商品や、それに関係するポスター類が収蔵・展示されています。資料館の運営や資料の調査研究は開館の2年前に設置された企業文化部が担当し、当社は過去のポスターや資生堂パーラーの昔のメニューのような平面物から、商品の入っていた小瓶やパッケージのような立体物まで様々な資料のレプリカ制作、修復などの発注を受けています。



資生堂では「創業以来、組織内に蓄積してきた企業活動の知的・感性的成果」を『企業文化』と定義し、「ヒト・モノ・カネに次ぐ第4の経営資産」と位置づけています。同社の広告はテレビ・雑誌等で頻繁に目にし、イメージ戦略上重要な位置を占めていますが、それと同様に『企業文化』の社内外への周知も欠かせない要素となっています。その一端が「資生堂企業資料館」であり、創業の地である東京銀座にある「HOUSE OF SHISEIDO」などの活動だといえます。そのような中、レプリカ制作についても、原資料を保護するために必要な業務から、経営資産としての全社的な『企業文化』構築のために、またそれを社内外に広く周知するために必要な業務として認識されていったと考えられます。



資生堂企業資料館に収蔵されている資料の多くが原物しか無い一点ものです。その上、長い時間を経てきたため、修復が必要と思われる資料もあります。今後も資生堂では国内外における商品発表会や、商品開発・デザインの検討時に過去の商品資料が必要となることが予想されます。当社の確かな技術に裏打ちされたレプリカ制作技術や資料修復に関する能力で、企業イメージ戦略を行うことのお役立ちをしていきたいと考えています。

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