オープンイノベーション【オープンイノベーション】vol.21:デイナイトカメラ"ワテックWAT-1300"によるトンネル撮影

【オープンイノベーション】vol.21:デイナイトカメラ

てんかく忍者で採用しているカメラは昼間の撮影を想定したもので、トンネルなどの暗い場所では、光量が不足して点検に適した画像を取得できないという課題があります。

今回、ワテック社のデイナイトカメラ「WAT-1300」でトンネル内を撮影しましたのでご紹介します。

 

■デイナイトカメラ「WAT-1300」の特徴

 


 解像度:1280×720
 外 形:3cm×3cm×2cm(本体のみ)
 出 力:SDI
 レンズ:M13VM288IR(焦点可変レンズ)

※WAT-1300の詳細スペックはこちら(ワテック社PDFファイル)
 https://www.watec.co.jp/image/spec/WAT-1300_CS.pdf

 

■撮影風景

 


 撮影車両左側のガラスに車内から吸盤マウントでカメラを固定し、動画を撮影しました。

 WAT-1300の比較に使用したのは、市販の4Kビデオカメラです。

(画像:VOL21-1.JPG
 左:WAT-1300 右:4Kビデオカメラ

VOL21-1.jpg

 

■撮影ルート

 


名古屋高速(春岡IC)~名二幹(名古屋南JCT)のトンネル区間を走行しながら撮影しました。

自立航法GPSセンサーPT-G1で、衛星電波が届かないトンネル内でも走行軌跡を取得しています。


青・赤の軌跡のうち、赤い点がトンネル区間です。

VOL21-2.jpg

自立航法についての詳細は、下記を参照してください。
【オープンイノベーション】vol.6:自律航法GPSを使った業務用カーナビ
https://www.nakasha.co.jp/future/open-innovation-meeting/openinnovation_vol6_Dead_Reckoning_GPS.html

 

■撮影設定

 

・WAT-1300
シャッタースピードを固定し、トンネル内で最適化されるよう絞りとISO値を都度調整

(トンネル内の照明や被写体との距離に合わせて熟練技術者がカメラの設定を調整しながら撮影)

・4Kビデオカメラ
シャッタースピードと絞りを固定し、ISOはオートとした(カメラの最適な感度で撮影)

 

■画像比較

 

トンネル区間での画像比較です。左が4Kビデオカメラ、右がWAT-1300です。
どちらも動画から切り出した静止画となります。

・設備

WAT-1300は特徴的な設備が確認できますが、4Kビデオカメラは暗くて構造物を確認できません。

市販4KカメラVOL21-3_2_014735.jpg

WAT-1300

VOL21-3_1_029500.jpg

 

・標識(一方通行)

 

WAT-1300は一方通行の標識が確認できますが、4Kビデオカメラはかろうじて確認できるレベルです。

市販4Kカメラ

VOL21-4_2_014816.jpg

WAT-1300

VOL21-4_1_029664.jpg

 

・手書き文字

WAT-1300は手書きの文字が確認できますが、4Kビデオカメラは確認できません。

WAT-1300

VOL21-5_1_029486.jpg

 

 

■結論

カメラの扱いに長けた熟練技術者が、トンネル内の状況に合わせてカメラの設定を調整しながら撮影を行うという条件付きではありますが、4Kビデオカメラでは撮影できないトンネルのような暗い場所でも、デイナイトカメラ「WAT-1300」を使用して、道路設備や壁に書かれた手書きの文字が確認できることがわかりました。

 

 

▼この記事を書いたひと

R&Dセンター 渡邉 裕樹

位置情報、GIS関連が得意です。この道20年やってます。

 

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