Insta360から、8K-360アクションカメラ"X4"が発売されました。
従来、当社では11K画質のTitan、8K画質のPro2を撮影に活用してきましたが、重量があるので、専用の撮影架台や大容量の電源の確保が必要でした。
「もっと簡易的にスマホ感覚で高画質を得たい」という現場のニーズを満たすべく、今回は、この新しいカメラを使って構造物を撮ってみたいと思います。
てんかく忍者では、2025年1月現在、用途に応じてスペックの異なる以下の2つの360カメラを使い分けています
Insta360 Titan:
業界トップクラスの11K解像度を誇り、圧倒的に鮮明な360映像を実現。高精細な映像が求められるプロフェッショナルなシーンに最適な360カメラ
Labpano PilotOne:
スティッチ不要のシンプルな操作で、手軽に8Kの360動画撮影が可能。迅速で手間のかからない撮影が必要な場面に適した360カメラ
今回、Insta360社の8K360カメラ「Insta360 X4」を購入し、てんかく忍者に活用可能か検証したのでご報告します。
てんかく忍者活用時のInsta360 X4の特徴をまとめました。メリットとデメリットです。
・メリット
・デメリット
無料の編集ソフト「Insta360 studio」により、てんかく忍者(GV-Sync)の対応形式「mp4」に変換可能
長時間の撮影は、バッテリー交換にて対応
「Insta360 X4」と「Insta360 Titan」「LabPano PilotOne」のスペック比較です。
プロ向け | 一般向け | プロ向け | |
製品名 | Insta360 Titan | Insta360 X4 | Labpano Pilot One |
メーカー/国 | Insta360 / 中国 | Insta360 / 中国 | Labpano / 中国 |
販売店 | ハコスコ | insta360 | リビングCG |
価格 | 1,880,000円 | 79,800円(税込) | 236,500(税込) |
レンズの数 | 8 | 2 | 4 |
解像度(静止画) | 10560 x 5280 (Max) | 約72MP (11904x5952) | 8K(8192 × 4096) |
解像度(動画) | 10560 x 5280 @30fps (Max) | 8K(7680x3840)@29.97fps | 8K (7680 × 3840) @24fps |
ストリーミング画質 | 4K 2D / 3D @30fps | 360度ライブ配信 | 8K @24fps 4K @30fps |
ライブ配信プロトコル | rtsp、rtmp、hls | 表記なし | RTMP/RTSP/SRT |
音声 | 4x Mono Mic、マイク入力あり | 3.5mmマイクアダプターあり(別売り) | 3.5mmマイク入力あり |
GPS / ジャイロ | あり / 9 軸センサー | スマートフォン接続による位置情報取得可 / 6軸ジャイロスコープ | Built-in GPS / 9軸ジャイロスコープ |
スタビライザ | FlowState™ 手ブレ補正 | FlowState™ 手ブレ補正 | あり |
Wi-Fi | 802.11 b/g/n, 2.4GHz. | 2.4G/5G | 2.4G/5G |
ストレージ | SD9枚 | microSD最大1TBまで | 512GB(内蔵) |
動作環境温度 | 0℃ ~ 40℃ | -20℃ ~ 40℃ | 記載なし |
バッテリー(内蔵/交換) | 交換可:撮影中の電源供給可 | 交換可:マイクアダプターで使用するため撮影中の電源供給不可 | 内蔵:撮影中の電源供給可 |
撮影可能時間 | 70分 | 8K@30fps 75 分 | 2時間 |
スティッチ | 専用ソフトウェアあり | オートスティッチ: 8K@29.97fps 5.7K@29.9fps(HDR) |
オートスティッチ 8K (7680 × 3840) @7fps |
防水/防塵 | - | 防水10mまで可。水中ハウジングケースあり(別売り) | IP65 |
サイズ/重量 | 直径228mm / 5.5kg | 46mm×123.6mm×37.6mm / 203g | 44mm x 44mm x 127mm / 395g |
端子(HDMI、USBなど) | USB2.0/3.0/Type-C, HDMI | USB Type-C | USB Type-C |
コメント | 動画は独自ファイルの.insv形式で保存される→MP4への変換必須 | AndroidOS搭載 |
※「Insta360 Titan」の詳細スペックはこちら
https://store.Insta360.com/product/Titan
※「LabPano PilotOne」の詳細スペックはこちら
https://livingcg.jp/labpano/pilotone/
※「Insta360 X4」の詳細スペックはこちら
https://www.Insta360.com/jp/product/Insta360-x4
「Insta360 X4」と「Insta360 Titan」「LabPano PilotOne」の画質比較です。
三脚に固定したカメラで動画を撮影し、動画から切り出した静止画を比較します。
※「Insta360 Titan」は11K解像度ですが、他のカメラに合わせて8K解像度としました
・撮影地点と撮影
赤●の箇所にカメラを設置し、ターゲット①②の鮮明度を比較しました。
◇画像:撮影ポイント
◇画像:ターゲット①
◇画像:ターゲット②
・ターゲット①
ターゲットまでの距離:およそ10m
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ターゲット①画質比較
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Insta360 Titanが一番鮮明な画質。PilotOneとX4で同程度の画質
(個人情報保護のためモザイクを掛けていますが、車のナンバーの判読で鮮明度を判断しています)
・ターゲット②
ターゲットまでの距離:およそ15m
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Insta360 Titanが一番鮮明な画質。PilotOneとX4で同程度の画質
(個人情報保護のためモザイクを掛けていますが、車のナンバーの判読で鮮明度を判断しています)
Insta360 Titanの上にInsta360 X4を設置して一般道路を移動しながら撮影しました。
移動撮影_設置状況
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てんかく忍者の検索・閲覧システム「4D-db」で活用するには、Insta360社の独自フォーマット
「insv形式」から「mp4形式」に変換する必要があります。
変換は「Insta360 studio」で行います。Insta360社のホームページから無料でダウンロードできます。
Insta360studio(360動画の編集ツール)
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Insta360 X4の撮影画像を確認します。
・構造物全景
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・道路の路面損傷
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・ボックスカルバート横壁
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・ボックスカルバート天井(チョーク)
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露出補正後![]() |
暗所で一見真っ暗に見えるようでも、階調がしっかりと残っているので、ビューア上で露出を変えると、より見えるようになります。
Insta360 X4による移動しながらの撮影でも、構造物や道路・ボックスカルバート内の状況把握が可能なことを確認できました。
▼この記事を書いたひと
R&Dセンター 渡邉 裕樹
位置情報、GIS関連が得意です。この道20年やってます。
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