AR/VR/画像処理【360°映像技術の活かし方・ノウハウ vol.9】プロ用360カメラInsta360 TITANを試す!

【360°映像技術の活かし方・ノウハウ vol.9】プロ用360カメラInsta360 TITANを試す!

今年のトリを飾る360界隈イベントとして、11Kの360動画を撮影できるプロ用の360カメラをレンタルしてみました。

 

Insta360 TITANのスペック(注目しているところ)

TITANの販売店になっているハコスコさんのサイトを見てみましょう。

  • センサー:マイクロフォーサーズセンサー
  • 動画:11K(10560 x 5280) @30fps
  • 露出:auto/manual
  • 手振れ補正:FlowState™ 手ブレ補正

 

スペックだけじゃ分かりませんねぇ。
つまり・・・

  • 従来の8K動画カメラ(GoProOmni)と画質がどれ位変わるのか?
  • (画素数だけではなく)フォーカスはばっちり決まるのか?
  • シャッタスピードのマニュアル設定は、車載撮影に耐えられる速度なのか?
  • スティッチの精度はどうなのか?

いろいろと期待と不安を持ちながら、Let's GOー!

 

ファーストインプレッション「でかい!重い!」

このケースを手にした瞬間、何か工作するスパイになったかのような気持ちになりますね。
さっそく開いてみましょう。

Insta360 TITAN
Insta360 TITAN

普段GoProOmniやVIRB360に慣れ切った目からは、完全に異物=エイリアンに見えます。
「目」がたくさんついています...

Insta360 TITAN

重量は、雲台のクランプ部分がヤバイ位に重いです。(大きなバッテリーの重さがほとんどですかね)
スペックを確認すると重さは5.5Kg...片手で保持するのは無理!
手持ち撮影では覚悟が必要です。

治具に装着するため、インチネジとミリネジを変換しなければなりません。 締めても締めてもグラグラするので、ネジを増し締めしていたら、「ポキッ!」変換ネジが切れちゃいました。(「あーあ」)

 

オープンカーによる撮影に切り替え

吸盤のクランプを屋根に付けての車載撮影を目論んでいたのですが、「この重さは危険」なので、急遽作戦を変更。
(この寒さの中)オープンカーを使った撮影を思いつきました。

このところはめっきり寒くなり、朝は4℃。「寒中PartyPeople(パーリーピーポー)?」
早速、オープンカーのレンタルを完了しました。自ずと鼻息も荒くなってしまうってもんです。

オープンカーでInsta360 TITAN

今回使ったオープンカーはここでレンタルしました。

アメリカ車の左ハンドルです!。中国人の私は違和感がなかったのですが、撮影される画角は若干違ってきますよね。
車載撮影自体もワクワクだけど、このオープンカーっていうのがいいノリですね。

オープンカーでInsta360 TITAN
オープンカーでInsta360 TITAN

因みに、私は今回は運転手ではなく、助手席でリアルタイム路面損傷検知テストの担当なので、座席から風景はこんな感じです。ゲーミングPCとUSBカメラが見えますね。

オープンカーでInsta360 TITAN

 

今回の撮影ツアールート

みちびき対応のGPSデータロガー「ガーミンeTrex30J」で位置情報もばっちりです。

今回の撮影で走ったルートです:

  • 都市高速
  • 新幹線高架橋
  • 国道
  • 高速道路

オープンカーでInsta360 TITANの時のルート

早速、実際にInsta360 TITANで撮影した映像(動画から静止画に切り出し)を確認してみましょうっ!

 

高速道路の壁

シャッタスピード:1/4000なら、高速で走行する車両からの撮影でもばっちり撮れるはず!
実際に、素晴らしく高精細な360が得られました。この高速なシャッタースピードでもISO:200で撮影が出来ました。

オープンカーでInsta360 TITAN

壁高欄の変状箇所もばっちり写っています。

オープンカーでInsta360 TITAN

 

新幹線構造物

カルバートや高架橋の陰でも、くっきりと綺麗な画像が得られました。

オープンカーでInsta360 TITAN

これなら巡回目視点検の代わりに使えるんじゃないかと思えるレベルです。

オープンカーでInsta360 TITAN

 

電柱

国道を車で走りながら、電柱を狙ってみました。

オープンカーでInsta360 TITAN

オープンカーでInsta360 TITAN

距離は少し遠いですが、まずまずの解像感です。

 

高速道路の路面

路面はどうなのか?
東名高速道路で路面を狙ってみました。

オープンカーでInsta360 TITAN

オープンカーでInsta360 TITAN

アスファルトの割れ目がくっきり写ります。

オープンカーでInsta360 TITAN

オープンカーでInsta360 TITAN

360なら後方もばっちり写ります。看板の裏を撮影できるのは360ならではですね。

 

まとめ・・・らしきもの
Insta360 TITAN の性能は、構造物や施設を撮影した場合、4K動画をズームした映像に迫るクオリティがある。高速度撮影でもくっきり細かなところまで撮影できる。
内蔵バッテリーでは70分程度しかもたず、長時間撮影時は外部電源供給を検討する必要がある。超重量級なので、車載撮影用の治具作成は必須。

 

▼この記事を書いたひと

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R&Dセンター 陸 依柳

撮影、お城、戦国、ICT、サブカルチャー...常に面白く、新しいものに惹かれるタイプです。地方の戦国イベントによく参加しています☆

 

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