減災【特別企画】いま一度この地域の災害リスクを確かめる

作成日:2018/07/11

作成者:品質管理室 久世晋一郎

 

この度の西日本豪雨災害で亡くなられた方のご冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた皆さまへ、心よりお見舞い申し上げます。 また、被災地の一日も早い復旧を祈念いたします。

当社の本拠地である愛知県では、今回の豪雨による被害はほとんどありませんでしたが、前線や雨雲の位置が多少でもずれていれば、浸水や洪水、土砂災害等の被害が発生していた可能性がありました。

専門家によれば、土砂災害による死者・不明者の多くは「土砂災害危険箇所」に指定されている場所の付近で被災されており、思いもよらない場所で被災するというケースは少ないようです(*1)。

多くの被災箇所は、"あらかじめ想定されている"と考えることができます。

土砂災害危険個所と実際の被害の一致

愛知県豊田市周辺の「土砂災害危険箇所」の分布
愛知県豊田市周辺の「土砂災害危険箇所」の分布


上の図は、愛知県豊田市周辺の土砂災害危険箇所と、 実際にがけ崩れなどの災害があった場所を重ねたものです。
やはり多くの場所では危険個所予想と現実の被災が重なっている状況が見てとれます。

地歴や過去の災害履歴からその地域の危険度を知る

また、この度の西日本豪雨災害では、改めて地形的な要因によって被害状況が大きく異なることがわかりました。
過去の災害履歴は、地域の危険度を知る重要な手掛かりになります。

当社が制作を担当した「名古屋市ヒストリカルハザードマップ」では、 「災害の発生は、過去の地形や環境と密接な関係にある」という考えの元、 過去の災害と地形との関係を、画面上で簡単に確認出来るようになっています。
(※名古屋市役所様保有の過去災害履歴を使用しています。)


名古屋市ヒストリカルハザードマップ画面イメージ(現在の地形図を背景に表示)
名古屋市ヒストリカルハザードマップ画面イメージ(現在の地形図を背景に表示)


上の図で示した地域(川の沿岸部)では、 ハザードマップでの液状化危険度が「高」あるいは「中」で多くが占められています。
現在は整然と宅地化されており、その景観からリスクをイメージするのは難しいですが、 過去の地形を見ると、液状化危険度が高い理由がわかります。

これに対して下の図は、同じ場所の大正時代の地図を重ねたものです。
今からおよそ100年前、このあたりは川と田んぼ(湿地)だったことがわかります。
液状化危険度が比較的高いということが容易に想像できます。


名古屋市ヒストリカルハザードマップ画面イメージ(大正時代の地形図を背景に表示)
名古屋市ヒストリカルハザードマップ画面イメージ(大正時代の地形図を背景に表示)


ハザードマップの情報は災害から身を守る上で大変重要です。
科学的な予想の他に、周囲の地理的特徴、過去の災害の記録を知る事で、これから起こる事について、総合的に推測することができます。

自宅、職場、通勤経路など生活圏がどのような地歴を持つのか?
身近な安全な場所はどこなのか?
洪水の場合、津波の場合、地震の場合など、ケースを想定して、過去の被災者の記録に目を通すこと、その時どうしたかを各々が知ること、身近な人達と伝え合うことが、我がこととしての防災、減災の一歩と考えます。

(*1 参考記事)
朝日新聞デジタル 土砂災害、9割が危険箇所周辺「ハザードマップ確認を」 (2018年7月8日)


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