検索システム「4D-db®」では、地図画面で表示するポイントの件数が多くなると表示が遅くなるという課題がありました。
また地図で全体を見たい時に、「いつの時点(いつ撮影された)なのかを適切に選択できない」「過去に撮影した箇所全体をざっくり見たい」とのニーズも上がっていました。
そこで、撮影日問わず、全撮影ポイントを地図描画の対象としつつ、地図の縮尺によって間引き表示することで、地図画面での一覧性の向上と、表示速度の高速化を実現しました!
※通常は、予め初期表示する範囲を定める機能や、路線、キロ程(KP)、目標物名称などの属性を使って絞り込みを実行するので、何も指定なしに全件を見る使い方を推奨しません。
地図画面で縮尺を変えて引いて見たとき、撮影地点が多すぎると表示に時間がかかってしまうことがあります。
・撮影地点が1万件を超えた場合の警告ダイアログ
撮影地点が1万件を超えるとブラウザに警告文も表示されます。
描画までの時間:33秒
・地図縮尺に応じた動的な間引き表示
表示したい撮影地点が多すぎて時間がかかってしまっているので、地図の縮尺によって間引き表示をすることにしました。
これにより、地図画面での表示速度の高速化を実現できました!
描画までの時間:3秒
・表示完了までの時間比較
実際に表示までの時間を比較してみると、改善後では5秒以内に表示できるようになっているのがわかります。
改善前 | 改善後 | |
---|---|---|
描画までの時間 | 33秒 | 3秒 |
今まで通り、撮影日を指定して撮影地点を検索し、画像を表示したい場所を選択します。
いつどこを撮影するのかが計画されており、撮影日と撮影場所をある程度指定出来る想定があるので、これら撮影日の情報を知っていないと、適切な指定ができず、検索条件を行ったり来たりで時間がかかってしまうことがあります。
撮影日を指定しない場合は、過去に撮影したことがあるすべての撮影地点に対して、最新の画像を表示します。
これにより、「いつ撮影したのかわからないけれど最新の画像が見たい」「過去に撮影した箇所全体をざっくり見たい」という要望にお応えできるようになりました。
※経時変化を損傷検出やヒートマップで表示する場合は、日付(いつ時点)といった条件の指定は必須になります。
▼この記事を書いたひと
R&Dセンター 野原 佐知世
R&Dの「ちょっとしたものづくり」を主に担当。360°パノラマ、機械学習などシステム、画像処理を中心に活動しています。
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