てんかく忍者の4Kビデオカメラは、「SONY FDR-AX700」をメイン機としています。
「SONY FDR-AX700」は、「F値」「ISO値」「シャッタースピード」を任意の値に設定でき、「GNSS-BeatBox」が発呼する音声信号を動画に記録するのに必要な「3.5mmステレオミニジャックによるマイク入力」を備えたビデオカメラです。
ただ、ソニーストアで販売を終了しているのは、先日の「Panasonic DCH-BGH1」の紹介で案内したとおりです。
https://www.nakasha.co.jp/future/open-innovation-meeting/openinnovation_vol23_panasonic_dc-bgh1.html
今回、「SONY FDR-AX700」の後継機候補として「SONY FX30」を検証しましたので紹介します。
まずは「SONY FDR-AX700」と「SONY FX30」のスペック比較です。
カメラ機種⇒ | SONY HDR AX-700 | SONY FX30 | 備考 |
評価項目↓ | |||
レンズ交換方式 | なし(本体一体) | Eマウント | |
シャッター方式 | ローリングシャッター | ローリングシャッター | |
F値 | F2.8-4.5 | レンズ交換式 | |
センサーサイズ | 1.0型 Exmor RS CMOSセンサー | Exmor R CMOSセンサー | |
総画素数 | 2,100万画素 | 約2,700万画素 | |
有効画素数:動画時 | 1,420万画素(16:9) | 約2,600万画素 | |
メモリー | SD2枚 | SD2枚 | |
レコーダ機能 | 内蔵SD | 内蔵SD/外部レコーダ | |
撮影モード:解像度 | 4K、2K | 4K、2K | |
撮影モード:FPS | 30fps | 60fps | 撮影モード:4Kの最大値 |
ISO設定下限・上限 | 250-12800 | 80-204800 | |
シャッタースピード | 1/6-1/10000 | 1/2-1/10000 | |
3.5mmマイク入力 | OK(本体) | OK(本体) | |
FPS可変対応 | 対応 | 対応 | |
動画HDR | 対応 | 対応 | |
オートフォーカス | あり | あり | |
液晶モニター | 3.5型 | 3.0型 | |
バッテリー持続時間 | 8時間以上 | 115分 | 撮影条件により変動あり |
バッテリー交換(装着) | 装着 | 装着 | |
録画持続時間(4K30fps) | 8時間以上 | 8時間以上 | 給電撮影。SDカード256GB×2枚 |
複数台同期 | なし(TCでリンク) | なし | |
給電撮影 | 可能 | 可能 | |
接続方式(伝送) | USB | USB、HDMI | |
スマホアプリ | なし | あり | |
撮影条件のプロファイル化 | あり | あり | |
暗所撮影 | ガンマで調整 | ガンマで調整 | |
ZOOM撮影 | 可能 | 可能 | |
高速移動撮影 | 良好 | 良好 | |
手ぶれ補正機能 | あり | あり | |
低照度高感度撮影 | ー | デュアルベース ISO | |
外形サイズ | 121×104×274.5mm | 129.7 x 77.8 x 84.5 mm(本体のみ) | FX30はレンズなし |
重量(バッテリー込み) | 935g | 562g(本体のみ) | FX30はレンズなし |
防水/防塵 | なし | なし | |
メーカー/国 | 日本 | 日本 | |
販売店 | SONYストアなど | SONYストアなど | |
価格(税込) | 20万円程度(メーカー販売終了) | 28.6万円(販売中) | 2024.4.30現在 |
「SONY FDR-AX700」は、レンズ・液晶モニターが本体と一体になっているのに対し、「SONY FX30」は、レンズは交換式です。
今回の検証に、「SONY FX30」に使用したレンズです。
※「SONY FDR-AX700」の詳細スペックはこちら
https://www.sony.jp/handycam/products/FDR-AX700/
※「SONY FX30」の詳細スペックはこちら
https://www.sony.jp/pro-cam/products/ILME-FX30/
■FX30採用レンズ
「SONY FDR-AX700」と映像比較するにあたり、てんかく忍者の撮影は被写体までの距離が近いケースが多く、「SONY FDR-AX700」の広角側と比較しやすいレンズを使用しています。
三脚に固定したカメラで動画を撮影し、動画から切り出した静止画を比較します。
(撮影風景:VOL27_2_撮影風景:三脚固定.JPEG)
左:AX700 右:FX30
明るさの異なる各条件(「明るい場所」「暗めの場所」「暗い場所」)で、シャッタースピードとF値を固定してISO値を変更した場合の画像を比較しました。
注目したのは「ノイズ・白飛び・黒つぶれ」です。
比較表:vol27_3.pdf
比較表:vol27_4.pdf
「明るい場所」「暗めの場所」の画像を比較すると、「SONY FDR-AX700」「SONY FX30」
どちらも綺麗に撮れています。
比較表:vol27_5.pdf
暗い場所では、「SONY FX30」の低照度高感度技術デュアルベースISOテクノロジーに着目します。
参考:デュアルベースISOテクノロジーに関するメーカーホームページ
https://www.sony.jp/pro-cam/products/ILME-FX30/feature_1.html
撮影車両左側のガラスに車内から吸盤マウントでカメラを固定し、動画を撮影しました。
どちらのカメラにも、ガラスの映り込みを防ぐためシリコンレンズフードを使用しています。
左:FX30 右:FDR-AX700
名古屋高速(春岡IC)~名二幹(名古屋南JCT)のトンネル区間を走行しながら撮影しました。
自立航法GPSセンサーPT-G1で、衛星電波が届かないトンネル内でも走行軌跡を取得しています。
左:FX30 右:FDR-AX700
自立航法についての詳細は、下記を参照してください。
【オープンイノベーション】vol.6:自律航法GPSを使った業務用カーナビ
https://www.nakasha.co.jp/future/open-innovation-meeting/openinnovation_vol6_Dead_Reckoning_GPS.html
どちらのカメラも同じ設定値としています。
解像度:4K
FPS :30
シャッタースピード:2000
ISO :AUTO
左が「FDR-AX700」、右が「FX30」です。どちらも動画から切り出した静止画となります。
名古屋高速:地上
クラックやボルトの凹凸など、FX30の方が構造物の詳細を確認できた。
トンネル
AX700に映らない壁の色や縁石を辛うじて確認可能
トンネル内看板
トンネル内の看板は「デュアルベースISOテクノロジー」効果により文字まで読める。
▼この記事を書いたひと
R&Dセンター 渡邉 裕樹
位置情報、GIS関連が得意です。この道20年やってます。
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