前回の記事"【オープンイノベーション】vol.38:大きなデータを日常的に運用する方必見!NAS(Asustor、QNAP)、SSDの読み書き性能を測ってみました"で1GBイーサネットがボトルネックになっていて、NASの能力に制限が掛かってしまっていた反省から、今回はPCのイーサネットを10GB化して、NASの実力を再検証することとします。
今回の10Gイーサネットテストでは、NAS、PCをシンプルに同じハブ上で通信します。
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CPU : |
インテル® Core® i9 第14世代 14900K |
RAM : | 128 GB, 4 x 32 GB, DDR5, 3600 MT/s, 非ECC 1 |
GPU : | NVIDIA GeForce RTX 4090, 24GB GDDR6X, HDMI, 3 DP 1 |
SSD : | 2 TB, M.2 2280, Gen 4 PCIe NVMe, SSD x2 |
新たに購入したのはAsusのXG-C100C V3という10GBイーサネットアダプタで、タワー型PCのPCI Expressに挿して使います。
【パッケージ】
【XG-C100 V3】
【PCI Expressバス】
【装着後】
【LAN2】
1Gイーサネット運用ではMTUは1500を使用していました。
10Gでは、より効率的にパケットを処理するため&機器のCPU割り込みを削減するためにMTU:9000に設定すると良いとされています。
そこで、利用するルータやハブ、スイッチ、PCのインタフェースですべてMTU:9000を取り扱えるかどうかを事前に確認します。※
※機器によっては、自分が取り扱えるサイズ以上のパケットを破棄したり、最大パケットを通知して再送を依頼するなどの処理が入り、通信出来なかったりパフォーマンスの低下を招いたりするようです。
【AS6804TのLAN2をMTU:9000に設定】
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【TVS-h674のLAN2をMTU:9000に設定】
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【XG-C100C V3をMTU:9014に設定】
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【Speedを10GB Fullに設定】
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MTUを9000に設定した両NASのLAN2ポートとPC(LAN2)を同じ10Gハブに接続してping疎通テスト。
ベンチマークテストが全く進まない&MTU:1500で設定している他NASとの通信が出来ない現象に遭遇。。
NASのMTUを9000(LAN2)のままでPCのMTUでJumboPacketをDisableにするとping、ファイル共有、インターネット(WEB閲覧)がすべて通常通り出来る。
前述の通り、MTU:9000設定で通信不具合が発生したことを受け、すべての機器のMTUを1500(またはデフォルト、JumboPacket:Disable)で以下のテストを行った。
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更なる高速化のための追加情報
QNAPによるとTVS-h674では、2.5GBイーサネットの2チャンネルで読み取り591MB/s、書き込み590MB/sの性能が出るとのこと。
QNAPのNASはオプションで10GBイーサネット化(100GBイーサネット化まで!)も出来るようになっており、25GBイーサネットのマルチチャンネルでは読み取り3231MB/s、書き込み3314MB/sなんていう凄い転送速度が書かれています。
AsustorによるとAS6804Tでは、10GBイーサネットポートをマルチチャンネル化することで、読み取り1675MB/s、書き込み791MB/sの性能が出たなんていう情報も掲載しています。
▼この記事を書いたひと
R&Dセンター 松井 良行
R&Dセンター 室長。コンピュータと共に35年。そしてこれからも!
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