コロナウイルスの影響で、人々の生活や働き方はもちろん、旅の形も大きく変化せざるを得なくなりました。
その中、日本の先端技術の一つ、「ロボット」が再び注目を浴びました。
近年、VRやAIなど、新しい技術が次々と生まれ始めて、ロボットの出番も徐々に減りましたが、外国人の中では今でも「日本」と聞けば「ロボット大国」を思い浮かべる人も多いでしょう。
人との接触を極力減らしたい今、人の代わりに働けるロボットは今まで以上役割が期待されていますね。
旅の中でロボットを見かけるようになって既に数年経ちます。
「世界初のロボットホテル」と言われているH.I.S.ホテルホールディングスの「変なホテル」をご存知かと思います。
できた当初、ニュース等で大きな話題となり、写真を見るだけでもワクワクしましたね。
「スマートホテルプロジェクト」の一環として誕生した「変なホテル」の1号店は、2015年に長崎県佐世保市のハウステンボスでオープンしました。
「絶対に行きたい!」と思いながらも、さすがに長崎県は遠くて、実際に行けたのは2016年でした。
大人気で既に2期棟が追加されて、客室稼働率も100%近くてなかなか予約が取れなくて...
意外なことに、ホテルの宿泊者の中で、日本人がとても少なく、私が出会ったのはほぼ香港や台湾の方です。
ハウステンボス、やはりどの季節でも美しいっ!まずはホテルへ!
さっそくホテルに行ってみましょう。
入り口から大きなロボットがっ!
「変なホテル」は恐竜家族が経営しているホテルだそうです。
フロントはこんな感じです。異世界に迷い込んだ感じですね。
どこでもある自動チェックインですが、後ろに恐竜が立っていると、やはり面白みがありますね。
私が行った時はコンセプトを徹底していて、スタッフは全員ロボットです。
いろいろな種類があり、担当している仕事が違います。
クロークもロボットアームが担当しています。
オリジナル商品も自販機で販売されています。
カードキーでドアを開けると、普通の部屋に見えます...ハウステンボスのマスコットキャラクター「ちゅーりー」のロボットが置いてあります。聞きたいことがあれば何でも聞けるんです!
このようなコミュニケーションロボットは今はかなり普及してますが、当時はまだまだ新しい技術でした。
ホテルの中でスタッフに一人も会えない...わりと今の「人を避けたい」状態に最適かもしれないですね(?)
1号店がオープンしてから、既に5年が経ちました...ロボットホテルはまだまだ人気があるのでしょうか?
実はその後の2017年、蒲郡市のラグーナテンボスでも「変なホテル」がオープンになりました。
今現在では、全国各地、18ヶ所の「変なホテル」が建てられています。
ブームは去っておらず、むしろビジネスモデルがちゃんと確立され、これから伸びるという感じですね。
日本人が特に興味をもっていないロボットホテル、意外と流行っていません?
自動チェックインなどの自動化がどんどん進んでいる日本と違って、人口の多い中国ではホテルではなく、レストランのロボット活用が注目されています。
都会では、ロボットレストランがいくつかできてきました。
天津の「京東X未来餐庁」では、シェフからホールスタッフまでがロボットになっています。携帯で料理を注文したら、ロボットシェフが料理を作って、ホールスタッフのロボット車が運んでくれます。
まだ人の操作(作った料理をロボット車に置いておく)などが必要ですが、毎回運ぶ料理の量が増え、時間と人件費が大幅に節約できました。
上海のロボットレストラン「Robot.HE」でも、簡単な料理を作るのも、料理を運ぶのもロボットが担当しています。
節約した人件費や光熱費はユーザーに還元されて、負担される料金は主に食材のコストなので、低い値段で料理を楽しめます。
一見日本の「回転ずし」と何となくにている感じですが、ロボットがより「人」らしく自由に移動できて、技術の進化が感じられます。更に料理の進行度はユーザーが直接パネルで確認できるので、製造業の「生産管理」をレストランに導入した感じですね。
ただ、中華は調味料のコントロールなどが難しく、ロボットシェフにいかに美味しい料理を作らせるのはまだ研究中のようです。
また、中国だけではなく、アメリカやイギリス、ドイツなども宅配ロボットの配送サービスが始まり、物流業界の普及化も目の前ですね。
電子決済、無人スーパー、自動運転...人の代わりに働く新技術は人の仕事を奪うのではなく、サービスをより効率よく、ハイパフォーマンスにするために生まれたものです。
今、日本の観光案内所でも案内ロボットが置いてあるところが多いです。人より早く、正確な情報にたどり着けるに違いないです。
世界中でも知られている「ロボット大国」日本は、もしかしたら、このコロナウイルス時期をきっかけに、更に自動化が一歩進むかもしれませんね。
▼この記事を書いたひと
R&Dセンター 陸 依柳
撮影、お城、戦国、ICT、サブカルチャー...常に面白く、新しいものに惹かれるタイプです。地方の戦国イベントによく参加しています☆
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