360°パノラマを世に広め、最も利用者に認知されているのはGoogleStreetViewでしょう。 GoogleStreetViewは、GoogleMapと連携し、ルートに沿って空間的にナビゲーションしてくれる点で、最も直感的で良く考えられた仕組みです。
しかし私たちが提供する360°パノラマは、お客様企業の資産である"構造物""設備"であり、当然、Googleを使って一般公開できるような代物ではありませんので、独自の仕組みが必要です。
これまでに当社でお客様設備や施設をナビゲーションするために採用してきたのが、360°パノラマを図面や地図と紐づけて活用する"バーチャルツアー"です。
オーサリングツールとして有名なのは、当社も使っているPanotourProがあります。※1
Panotourproで出来ることの一部は、Googleが提供するmarzipanoというオープンソースツールでも出来るようになっており、様々なWebツールへの組み込みが可能です。ライセンスはApache2.0ライセンスです ※2。
(しかしGitHubのサイトを見ると「This is not an official Google product.」と注意書きがありますね)
本記事では、当社で以前より保有しているWebブラウザ単体で動作する検索ツール"μファイル"にmarzipanoの360パノラマビューアを組み込みました。
μファイルは、当社が2011年頃に開発し、7年経った今でも電子ファイリングの提供ツールとして重用している検索ツールです。
HTML5とJavascriptで開発されているため、Webブラウザだけで動作し、オフライン動作が可能な超軽量の検索ツールです。
データベースとしてcsvをメモリ上において動作するので、検索が非常に高速であるといった特徴があります。
特に、今回のベースとなっているμファイルGEOは、緯度経度情報を扱い、モバイルデバイスのGPSによる位置検索ができる他、検索結果を地図表示する機能もある、地図機能を追加したバージョンです。
μファイルの過去の案件実績(2013年)では、自治体様の窓口端末上で、30万件ものcsvファイルを数秒でサクサクと検索した事例がありますので、近年のPC環境なら余裕でこの程度の規模までは対応できます。
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注意事項!!
・この記事中にあるμファイルはカスタマイズ事例です。互換性テスト、動作テスト済みのパッケージとしてご提供しているわけではありません
→ご利用を検討いただけるお客様は、下記問い合わせ先へ別途お問い合わせください。
・μファイルジオ with 360Viewerは、Firefoxでのみ動作検証をしています。
→オフラインファイルの利用を制限されているChromeや、marzipanoのコンテンツ再生に互換性がないInternetExplorerでは動作しません。
※1:PanotourPro
PanotourProについては、以前の記事で登場した久門易氏が「これからはじめるバーチャルツアー Panotour Pro 2 & krpano完全入門」という完全なノウハウ本を出版しています。
※2:Apache2.0ライセンス
使用や頒布、修正、派生版の頒布、ライセンスの継承に関して制限がない。
▼この記事を書いたひと
R&Dセンター 松井 良行
R&Dセンター 室長。コンピュータと共に35年。そしてこれからも!
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